1坪(2畳)のシューズクロークの間取りパターンを8つ紹介します。
8つの1坪(2畳)シューズクロークを見ながら、あなたの家に合う間取りを探していきましょう。
8つの間取りは、以下。
- 出入口1つ×通り抜けなし×1種類
- 出入口1つ×通り抜け×2種類
- 出入口2つ×通り抜け×5種類
紹介する間取りは8つですが、それぞれの要素のいいところ取りをすれば、その組み合わせは何倍にも。

8つどころか、20、30もの1坪(2畳)シューズクロークの中から、あなたにとってベストなものを選べるよ!
さっそく、1坪(2畳)のシューズクロークが、どんなサイズ感なのかから確認していきますが……



その前に、家づくりで後悔したくない人に絶対読んでおいてほしい記事を2つ紹介するよ!
- 見落とすと即後悔につながる図面のチェックポイント
家づくりで後悔しないためには、施主も図面をしっかり確認することが絶対に必要。
設計者に任せきりにした結果、「こんなふうにできあがるなんて思わなかった」と後悔する施主がたくさんいます。


- 築古の家を700軒以上見て、リフォームしてきた一級建築士が教える「新築後のエグい後悔」。
家づくりの後悔には「取り返しのつかないレベル」のものがいくつかあります。
なかには、1千万円超えの負担を強いられる後悔も。
そんな震えるほどの後悔をしてしまわないために、この記事がめちゃくちゃ役立ちます。


シューズクローク1坪(2畳)のサイズを知る
1坪(2畳)のシューズクロークと言葉で言ってもピンとこない人も多いと思うので、サイズ感を見ていきます。


1坪(2畳)とは、壁芯寸法で1,820×1,820mmの空間。
この寸法は「壁芯」なので、壁厚をマイナスしたものが部屋の内寸です。
上の図面はツーバイフォーで描いたので、在来工法の場合は少しだけ狭くなります。
各工法の内寸は以下。
- 在来工法(3.5寸柱)→1,690×1,690mm
- 在来工法(3.5寸柱)→1,675×1,675mm
- 2×4工法→1,706×1,706mm
靴をしまう部分の棚板は奥行き300mm程度あればいいので、対面側に服をかけても通路幅はわりとゆったり取れます。


1坪(2畳)のシューズクロークがけっこうゆったり目だということがわかったところで、さっそく1つめの間取りを見ていきましょう!
1坪(2畳)のシューズクローク①出入口1つ×通り抜けなし
シューズクローク1坪(2畳)の間取り、1つ目は出入口が1つで通り抜けができないプラン。


シューズクローク内のすべてが土足エリアとなります。
この1坪(2畳)シューズクロークの「帰宅時」動線は以下。


ちょっと面倒なうえ、履き替え用のサンダルが必要になります。
きちんとした人なら、さほど面倒に感じず使うのでしょうが、私のようにズボラ気味の人がこの間取りのシューズクロークを使うとどうなるかわかりますか?



玄関に靴を脱ぎっぱなしにするよ……
ですので、通り抜けができないタイプのシューズクロークの場合、ふだん使い用のシューズボックスを1つ設けるように私は提案しています。



1坪(2畳)もあるのに、もう1つ靴箱を用意するなんて
このようにおっしゃる施主もいますが、日々の使い勝手を考えるとそれがベスト。
それに、シューズクロークは1坪(2畳)あっても、結構あっという間にいっぱいになります。
私はリフォーム設計の仕事をしているので、築5~50年の家を見る機会が頻繁にありますが、シューズクローク内の物が少ない家はあまりありません。
たいてい、しっちゃかめっちゃかレベル!で、物が詰め込まれています。
だから、いくらシューズクロークが1坪(2畳)で、もう1つ靴箱をつくったとしても収納が多すぎるということはまったくないのです。
1坪(2畳)のシューズクローク②出入口1つ×通り抜け1
シューズクローク1坪(2畳)の間取り、2つ目は出入口が1つなのに通り抜けができるプラン。



出入口が1つなのに通り抜けができるって、矛盾していない?
そう思いますよね。
でも、可能なんです(^-^)


シューズクロークの出入口を引き違い戸とし、入るときと出るときとで異なる戸を使います。


この間取りなら、出入口が1つでも通り抜けが可能。
サンダルに履き替えたりする無駄な動きがないので、すごく使いやすいシューズクロークです。
1坪(2畳)のシューズクローク③出入口1つ×通り抜け2
シューズクローク1坪(2畳)の間取り、3つ目は2つ目をアレンジしたプラン。


1坪(2畳)のシューズクローク内には服を掛けるスペースをつくらず、別の場所に服用のクロークを設けました。



靴と服を同じ空間に収納するのに抵抗がある
こんな人におすすめのプランです。
1坪(2畳)のシューズクローク④出入口2つ×通り抜け1
シューズクローク1坪(2畳)の間取り、4つ目は出入口が2つで通り抜けができるプラン。
シューズクロークと言われて、パッと思いつく間取りだと思います。





ここでシューズクロークの大原則を教えるよ
シューズクロークは通り抜けできるようにすると、使い勝手はよくなるけれど収納量が減る。
とくに、上図面のシューズクロークには服を掛けるスペースを設けたため、靴の収納量は少な目。
ですので、このシューズクロークプランにも、別にシューズボックスを設けています。
1坪(2畳)のシューズクローク⑤出入口2つ×通り抜け2
シューズクローク1坪(2畳)の間取り、5つ目は4つ目をアレンジしたプラン。


服を掛けるスペースを別に設け、シューズクローク内にたっぷり靴が収納できるようにしました。
玄関→シューズクローク→ファミリークローゼットの動線がめちゃくちゃ使いやすい間取り。
1坪(2畳)のシューズクローク⑥出入口2つ×通り抜け3
シューズクローク1坪(2畳)の間取り、6つ目も4つ目をアレンジしたプラン。


今度は、1坪(2畳)のシューズクロークを抜けた先に洗面コーナーを設けました。
玄関に近いけれど死角になる洗面台は、使い勝手ばつぐん。
洗面台の近くにトイレを設ければ、一石二鳥の間取りになります。
1坪(2畳)のシューズクローク⑦出入口2つ×通り抜け4
シューズクローク1坪(2畳)の間取り、7つ目も4つ目をアレンジしたプラン。
通り抜けできるタイプの1坪(2畳)シューズクロークで、もっとも収納量が多い間取りがこれです。


通り抜けのための通路を最小限にしています。
そして、ポイントがもう1つ。
玄関を少し引っ込めた分、玄関ポーチにくぼみができて、雨が入り込みにくくなりました。




ちなみに、もっとガッツリ引っ込めて、玄関ポーチが丸々くぼみに収まるプランも使い勝手と見た目がいいので、個人的に大好きです。


1坪(2畳)のシューズクローク⑧出入口2つ×通り抜け5
シューズクローク1坪(2畳)の間取り、8つ目も4つ目をアレンジしたプラン。


このプランは、玄関から入って正面にシューズクローク、90度曲がった位置に玄関ホールを設けています。
これも1坪(2畳)のシューズクロークでは、よく採用される間取りです。
ただし、この間取りの場合は、必ずシューズクロークの玄関側入り口に戸をつけてください。
玄関ドアを開けると正面にシューズクロークがあるので、戸なしだと中が丸見えに。


よっぽど整理整頓に自身がある人以外は、絶対に戸をつけましょう。
というか、基本的に私はシューズクロークには扉をつけることをおすすめしています。
これまで私が施主の家で見てきたシューズクロークは、片付いていない率が9割近く。
家の顔である玄関から片付いていない部屋が見えるのはかなりイマイチなので、隠せるようにしておくべきだと思っています。
と言うと……



カーテンとかロールスクリーンをつけるから大丈夫
施主からこのように言われることがあります。
でも、私はそれもおすすめしていません。
家の顔である玄関をカーテンとかロールスクリーンで仕切るのは、設計を生業とするものとしておすすめできないのです。



そう考える設計者さんが多いと思うよ
せっかくの戸建てが一気にチープな印象になってしまいます。
シューズクローク1坪(2畳)の間取り|まとめ
1坪(2畳)のシューズクロークの間取りを8つ紹介してきました。
あなたの家に採用したいと思えるプランはありましたか?
冒頭にも書きましたが、ここで紹介したプランをそのまま採用する必要はありません。
たとえば、
- 玄関を少し引っ込める要素
- シューズクロークを通り抜けた先に洗面台がある要素
この2つが気に入ったなら、それを組み合わせていいところ取りのプランを考えればいいのです。
あなたの家の1坪(2畳)が、使いやすく快適なシューズクロークになりますように。